艦隊これくしょん講堂

史実で艦これ

艦これ小學堂 - 史実上のスリガオ海峡夜戦三:魚雷艇、次から次へと ①

西村艦隊はボホール海に入る前に、重巡洋艦最上の水偵偵察によって、前方にて一定的な数の魚雷艇が発見しました。そのため、艦隊を二つに分けました。


 掃蕩隊:最上、山雲、朝雲、満潮
 主力部隊:山城(旗艦)、扶桑、時雨


掃蕩隊は先行して、主力部隊の前方20Kmのところで魚雷艇の探索や迎撃を実行し、時雨は主力の護衛を担当します。この考え方は基本的に問題がありませんが、あいにく、最初に魚雷艇と遭遇し、攻撃されたのは主力部隊でした。


時間は24日の夜22:36分、第一魚雷艇艦隊のレーダー(SOレーダー)が西村艦隊の主力部隊を探知しました。第一魚雷艇艦隊は24ノットのスピードで突撃し、夜22:52分の時に時雨に気づかれて交戦し始めました。


魚雷艇の魚雷有効射程は僅か1000ヤードのため、敵艦が気づかれていた時点では、接近することがかなり難しいです。第一魚雷艇艦隊のPT-130PT-152は時雨の砲撃に命中され、PT-130への砲弾は直接貫通しましたが、PT-152への攻撃は1死3負傷の損傷をもたらし、魚雷艇も損傷しました。


よって、戦闘中で無線電信を壊れたPT-130/131は急速に西村艦隊の射程範囲から離れ南下し、第二魚雷艇艦隊と合流してから、(下図の)AGP-8支援艦を通し、 二隊のPT-127は電文でスリガオ海峡北海岸の連合軍に報告しました。(通信時間は00:27)

USS Wachapreague(AGP-8)魚雷艇の支援艦


*魚雷艇の位置は主力部隊と遠く離れていて、直接連絡は不可能のため、後方の主力部隊へと報告する際に、電文は後ろに配置されていた支援艦を通さなければなりません。


一方、 掃蕩隊も10月25日の00:18分頃に連合軍の第三魚雷艇艦隊と遭遇し、敵艦の攻撃を受けました。敵艦PT-151/146は攻撃しましたが、掃蕩隊の被害がなく、PT-190は攻撃していません。今回の対戦に気兼したため、西村艦長は艦隊の合流を命じて、第二索敵配備の陣形と変更し、進攻をし続けました


第二索敵配備