艦隊これくしょん講堂

史実で艦これ

三式弾 ⑤ :ヘンダーソン飛行場で三式弾による戦果?

当日戦況


金剛がヘンダーソン飛行場への砲撃ではいくつか重大な点に知っておきたい。
三式弾や零式通常弾を発射した後、180度迂回して徹甲弾を撃つ
三式弾、零式通常弾や徹甲弾はそれぞれの路線から風向きまで違う事
発射した徹甲弾の数は三式弾と零式通常弾の倍
徹甲弾が暗闇の中では三式弾の着地観測より難しい


三式弾による対地攻撃の効果


前述の点に三式弾のような発火の砲弾がかなりの殺傷力があると思われるが実際そうではない。対地攻撃の時にだけ三式弾は着発信管を使用、つまり確実に物体にぶつかった時にだけ爆発する(サンゴ礁の土地が柔らかいため、米軍によって回収された三式弾がその証明)。着発信管を使用することで破壊範囲が縮まり、零式通常弾より影響範囲が明らかに差が出る。特に飛行場の滑走路や硬い物体などに徹甲弾の方が効果がある事という事で、これが個人的考えは保留との原因。


とはいえ三式弾は飛行場周辺の木々や可燃物に対する相乗効果がある。が、ヘンダーソン飛行場の戦果に対する私見では、三式弾と零式通常弾と徹甲弾諸共が戦果を出したと。もちろん三種の弾種の貢献度に確実な比例がない分、少なからず対空防衛より有能と言えるでしょう。

三式弾 ④ :三式弾の良い点?三式弾の悪い点?

三式弾の良い点:
米軍からの感想が爆発時は驚いているが、弾幕はきれいとの事でした。が、日本軍では部分的に重巡洋艦が三式弾の対空効果を評価。ヘンダーソン飛行場での戦果は別の文章で語らせてもらいます。



三式弾の悪い点:
三式弾の仕組みでは無数の焼夷弾子で敵軍にダメージを与えること。


- 威力不足の問題
連合軍の航空機は装甲が厚く、機体の棒行が確実に強いため、爆心位置があまり近くでないと、特に危険ではない。加えて連合軍の燃料タンクや魚雷、爆弾などに特別の装甲がつけていて、三式弾による爆発はさして問題ではない。事実上、連合軍としては零式普通弾の大型破片のほうが恐ろしい。



- 事前散開
連合軍が三式弾を何度か見た後、事前に編隊を散開した結果、三式弾特有の円錐状の弾幕による戦果が減る一方。


- 得する者なし
三式弾の問題というよりは、戦艦が主砲発射時の爆風、騒音および高熱などの影響を最低限に抑えるために、主砲周囲の人員を艦内に移動させる。が、主砲近辺に位置する防護のない副砲と対空砲の操作員は主砲発射後の影響につれ、照準を定めるのが困難。

故に敵航空機が対空砲の射程内にいたとしても何もできず、三式弾を発射した主砲がかえって仇となった。「敵航空機を抑圧する同時に、自身の対空防衛も抑圧された」とも言われる。といっても敵航空機が接近して高角砲や副砲の射程内にいたとしても、主砲の旋回速度も追いつけなく即時反撃できるわけがない。


- 照準を定めるのが容易ならぬ
零式通常弾とは違って、三式弾は円錐状で爆心から前方噴射する弾幕。これにあわせて計算し敵航空機の前で爆発しないといけないが、三式弾の場合は殆どが敵航空機の編隊を越えた後に爆発する、空包に等しい存在に。


- ライフリングの破損
三式弾は高初速砲弾のため、一般的な砲弾と比べると銃砲身が欠損しやすい傾向がある。大和戦艦級の主砲の寿命は150~200発ぐらい、そのため砲術の神と呼ばれている武蔵艦長猪口敏平をはじめ大多数の艦長も三式弾に拒んでいた。レイテ沖海戦の時にも猪口艦長が三式弾を使用するかどうかかなり悩んでいた。

三式弾 ③ :主砲で三式弾を運用するタイミングは?

理論上、主砲は敵航空機を墜落させる目的ではいないが、副砲よりは射程が長いため、少しでも遠距離に位置する敵機を減らす事が先決。交戦記録から見れば、戦艦級の主砲がおよそ15000メートルの距離で対空弾を発射する事を考慮できる点では:


a)  この距離の敵機は大規模の編隊で(隣り合って飛んでいる)、よって敵機同士の間合いも近い。


b) 高角砲の射程に入る前、敵軍を削ることが優先たが、あくまで概念として「どうせ敵戦艦見当たらないし、主砲を放置するより主砲三式弾で敵航空機をできるだけ減らすための戦略」。VT信管のある連合軍でも、対空戦果も大部分的に主砲ではなく、対空砲が戦果を見出せています。