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艦これ小學堂 - 史実上のスリガオ海峡夜戦十:後日談

西村艦隊の後ろに、同じくスリガオ海峡を通り抜けたがる志摩艦隊がついています。海峡に突入する時はお先に戦場から離脱した時雨が会えず、炎上した最上が見つかりました。問題は退避中の最上は炎上で微速で移動していましたが、遠くから見たら停止している状態のため、重巡洋艦の那智最上の前方から通過しようとしたら最上とぶつかりました。


その後、志摩艦隊は艦隊の前進方向を反転し、海峡に入ることを諦めました。志摩艦隊に所属した最上の護衛に命じされ、最上と一緒に撤退することにしました。また、元々追撃しようとした連合軍は北方面の栗田戦隊が気づき、追撃停止することになりました。(*X-ray中隊は元々南下し、志摩艦隊を邀撃しようと命令されましたが、志摩艦隊は方向反転しましたため呼び戻しました。)


撤退中の志摩艦隊は昼間の時に空襲を受け、最上は何枚に命中されて航行不可の状態になり、駆逐艦曙へと総員退去した後(13:07)、は魚雷1枚で最上を眠らせました。


一方、一時航行不能の朝雲は魚雷艇の雷撃を受けた後(PT-323命中1枚)、艦内はまだ魚雷が残っていましたため、念のため南下して戦場を片付けに行った連合軍は朝雲を撃沈し、朝雲は25日07:22にて沈没しました。

艦これ小學堂 - 史実上のスリガオ海峡夜戦九:意外

最上山城が被害を受け始めた頃、敵軽巡USS Denverに攻撃された時雨の周りに、想定外のことが発生しました。


時間は25日04:07分で、第56駆逐中隊第一小隊(中央担当)で殿を務めたUSS Albert W. Grant時雨(もう一説は山城の副砲)と後方にある友軍の砲撃に撃たされました。ここの各命中数がそれぞれで、記載されたバージョンは多く、実際的な数字が曖昧でしたが、確認できたのはその中半分くらいが友軍USS Denverの攻撃ミスでした。


USS Denverが発射したのは徹甲弾で、砲弾はUSS Albert W. Grantの船体を貫通しました。爆発がありませんが、高圧蒸気配管が切断され、放送室や一号のボイラーも被弾し、計34名が戦死し、94名が重軽傷を負いました。


そのため、中央戦線を担当した小隊旗艦USS Newcombが救援できますよう、誤って友軍を撃った電文が届いた巡洋艦と戦艦は発砲停止の命令が下されました。(*この後USS Albert W. Grantは曳航によって戦場から後退できました。)


今回連合軍の発砲停止により、時雨最上が逃げられる決め所となって、04:12分にて連合軍は砲撃再開の命令が出しても、レーダーにはもうすでに西村艦隊の艦影がありませんでした。

艦これ小學堂 - 史実上のスリガオ海峡夜戦八:砲撃開始、巡洋艦と戦艦

最後方にある巡洋艦と戦艦群は、西村艦隊が砲撃射程範囲に入ることを待っています。駆逐艦や巡洋艦より、この六隻の戦艦は連合軍で一番不安定な要素のその一です。


下図六隻の戦艦はスリガオ海峡まで支援してきた前に、ちょうどフィリピンへの艦砲射撃任務を実行しる途中のため、火薬庫の弾薬量は十分の一しか残ってませんでした。

そのため、戦艦群のレーダーはもうすでに西村艦隊の位置を探知したっても、両軍の距離は26,000ヤードまでに短縮しなければ行動しませんと司令Weylerはこう命令しました。


時間は最上山城時雨が方向を回転し、艦隊は南へと撤退する前数分間(*最上は03:55分、山城と時雨は04:00分から回転し始め)、巡洋艦(03:51)と戦艦群(03:53)は最大射撃速度で砲撃開始し、目標の大半は山城に集中しました。


この時戦艦との距離は22,600ヤードで、巡洋艦隊は約16,600ヤード、山城は砲火を浴びていたため航速が12ノットまで下げました。


もちろん、戦況は予想と違い、それ程上手くいくことがありません。六隻の戦艦搭載された主力射撃管制レーダーは二種類があって、USS West Virginia、USS TennesseeとUSS Californiaは新式の射撃レーダー FH Mark 8で、他の三隻は旧式の射撃レーダー FC Mark 3でした。

新旧レーダーの機能の差で、旧式レーダーを搭載した戦艦USS Maryland、USS MississippiとUSS Pennsylvaniaは有効射撃することが殆どできなくて、USS Maryland は友軍の弾着点で観測射撃がもういっぱいで、USS Mississippiは一回釣る瓶打ちした後射撃停止し、USS Pennsylvaniaは発砲することすらありません。


一方、USS TennesseeとUSS Californiaは砲火の連続射撃を保ちづつ、弾薬の節約も兼ねて、半分だけの砲塔で射撃をしました。そんな訳で、この六隻の戦艦は旗艦USS West Virginiaのみ火力全開でした。


今回の対戦の中、最上は04:01分の時に連合軍の位置へと4枚の魚雷を発射し、その後重巡洋艦USS Portlandの砲撃で艦橋が被弾して、艦長から始め、副長、航海長、通信長や水雷長等々の艦橋員が戦死し、舵取り装置が故障したから、応急操舵に変更し南下し続けました。また、集中攻撃されていた山城は04:05分の時に完全停止して、その6分後、USS Newcombからの魚雷2枚で被雷し、04:19分にて沈没しました。